JPHMA 速報にも掲載していますが、昨年11月30日にスイス連邦政府によるホメオパシーの有効性レポート(英語版)発表されました。
日本学術会議の「ホメオパシーは非科学的で治療効果がない」とする認識と、スイス連邦政府による「ホメオパシーは安全で費用効果の高い治療を提供する」という認識では大きな隔たりがあります。この隔たりは、日本の学術会議では調査がしっかりなされていないで、会長談話という見解を示した形態です。それに対して、スイスでは、スイス連邦保険庁(FSIO)に委託され、しっかり調査分析しているということに違いがあります。
以下にスイス連邦政府によるホメオパシーの有効性レポート(英語版)のご紹介をいたします
ホメオパシーにおける2006年HTAレポートは、補完代替療法(CAMs)の全体評価をするスイス連邦保険庁(FSIO)に委託されました。ドイツ語圏学者チームによって書かれ、ドイツのWitten/Herdecke大学のG Bornhoft & F Matthiessenによって編集されました。
このレポートは300ページに渡り、ホメオパシーにおける科学的文書を余すところなく再考察しています。22の再考察をまとめており、その内の20がホメオパシーに対してポジティブな結果を示しています。また、その内の4つは、医学体系の1つとしてホメオパシーは効果があるという強い証拠を示しました。アレルギーや上気道感染に対するホメオパシー治療への証拠を強くアピールしています。
また、2005年ランセットに登場したShang et alの研究を分析し、HTAに 「Shang et alの研究にある前文の「ホメオパシーは効果が無い」という結論に対して、「ホメオパシーは効果的である」と結論する事は出来ないが、この研究が「ホメオパシーは効果が無い」という証明にはならないと確実に言う事が出来る。」と書いています。
このレポートはまた、ホメオパシー実験の品質アセスメント結果も提示しており「ホメオパシーとフィトセラピーの研究は、現代医学研究よりも質の良いものであった。」と結論付けています。
「結論として、ホメオパシーの臨床的効果と同様に、臨床前の効果に対し、十分決め手となる証拠があり、現代医学と比較した時、ホメオパシーは安全で費用効果の高い治療を提供すると私達は確証した。」という文章で締めくくられています。