昨年12月インドのホメオパシー国際学会で、由井会長の発表が突然中止になった真相 – 2013年 由井会長をゲストに日印共同のホメオパシーコンファレンスが実現する。

昨年12月のインドの首都ニューデリーでLMHI(医師ホメオパスが中心の団体。通称 LIGA)のThe 66th World Homoeopathic Congress 2011、ホメオパシー国際学術大会が開催されました。

実は、由井寅子JPHMA会長は、インドの大会事務局から招聘されて、この大会で、発達障害や難治疾患などをホメオパシーで治癒に導いた症例の学術発表を行う予定になっており、大会プログラムにも既に、由井会長の学術発表の日程、テーマまで掲載されていました。

しかし、開催1ヶ月半前、突然キャンセルの通知が、何の理由も説明もないままインドの大会事務局から送付されてくるという、大変不可解な出来事が起こりました。JPHMA事務局としては突然のキャンセルを不審に思い、インドの大会事務局に問い合わせたところ、「政治的理由による」とだけ回答があり、それ以上は言えないということでした。

インドでのLIGA国際学術大会に由井会長が発表を行うということで、参加を予定していたJPHMA会員からも、急に由井会長の発表が取り止めになったことについての質問が寄せられていましたが、この度、上記キャンセルの真相が海外の関係者を通じて知ることができましたので紹介することにします。

もともと由井会長はLIGAの大会事務局から発表依頼が来た際に、「私の処方は、ハーネマン研究に基づくものですが、ケントに基づくホメオパシー処方を善しとしているホメオパスが圧倒的多数である世界的状況において、私が大会に出て発表することを嫌がるホメオパスも多くいると思います。またそれよりも、LIGAは医師ホメオパスの団体ですが、LIGAに加盟している日本の団体は、医師以外のホメオパスが活動することに反対しています。本当に私が発表してもいいのでしょうか? 後で問題にならないためにも今一度、LIGAの中で話し合っていただけないでしょうか?」と伝えていました。しかし、LIGAの大会事務局からの回答は、「心配ありません。大丈夫ですから、インドの大会に出て発表してください」というものでしたのでそれなら大丈夫だろうと由井会長も判断し、発表の準備を進めていたという経緯があります。

しかし、残念ながら蓋を開けてみれば、案の定というべきか、このような結果になってしまいました。そして当時、上述した通り「政治的理由による」ということ以外は何もJPHMAに知らせてもらえず、キャンセルに至った真相は闇に包まれたままになっていました。

由井会長はICH(世界28カ国のホメオパス団体が加盟する国際ホメオパシー評議会)の2年ごとの会議に行くためについでに今年4月に北米で開催された第7回ジョイント・アメリカン・ホメオパシック・カンファレンス(JAHC)に参加しました。そこで、LIGAのインド大会で由井会長の発表が急遽中止に至った経緯を知っている方々から真相を伺うことができました。

その方はLIGA国際大会のインドでの開催に向けて、国への交渉なども含めて最初から関わられてきた方々で、インドのホメオパシー大学の学生3000人の動員など、準備段階から大変お骨折りをされた方です。

彼らによると、2012年は、LIGAの大会は日本で開催されることが決まっており、その大会の日本事務局とやり取りしていたインドのLIGA事務局員から直接聞いた話として、「インドの大会で由井寅子を発表させないように」と何度も連絡があり、最後には来年のLIGAの日本大会開催に関わる具体的な内容を提示しての圧力的なものであったということです。そういった背景があり、大会事務局がやむなく由井会長の発表の中止を決定したということが真相でした。

よほどその日本のホメオパシー団体は、由井会長に発表されると困ることがあったのか分かりませんが、これを聞いて、由井会長は「ホメオパス同士の中で、流派や立場の違いから手をとれないとしたら、それがホメオパシーの衰退の一因となってしまう」と残念がっていました。

しかし何が幸いするかわかりません。由井会長のインドLIGA国際大会での学術発表が急遽中止になったことで、発達障害や自己免疫疾患などの難治疾患や精神疾患などの分野で高い治癒実績をあげ、インドでも注目されだしている由井会長の症例や三次元処方についての発表、さらには放射能問題へのホメオパシーでの対応などの発表が聞けなくなったことで、逆にインドのホメオパシー関係者の間で、由井会長の発表を聞きたいという声が大きくなり、2013年にJPHMAとインドのホメオパシー団体が協力して、日印共同のホメオパシー学術カンファレンスをインドの地で開催しよう、そして由井会長のホメオパシーを聞こうという計画が進みだしました。

実現すれば、由井会長をメインゲストとして迎える大会となり、インドのホメオパスの方々にも十分な時間をとって会長の学術発表を聞いていただくことができるようになりました。「人生万事塞翁が馬」のたとえではないですが、結果的にはとてもよい方向に向かうことになったのではないかと思っています。

今年は4月のアメリカ、6月の英国に引き続き、11月には、ドイツで日独共催のコングレスが行われるなど、最近は海外での由井会長の学術発表が続きます。ドイツでは、会長の「予防接種トンデモ論」がドイツ語に訳され、既に1200部売れているそうで、ホメオパシーの専門書・訳書としては、異例のヒット書籍になっているようです。日本では、なぜか由井会長の実績が正当に評価されない状況にあり、残念に思います。由井会長は、日本よりも海外で先に認められていく形になるのかもしれません。